大会長挨拶

第31回東北アルコール関連問題学会 青森大会にあたって

 

31回東北アルコール関連問題学会大会長 坂本 隆

 

みなさん、こんにちは。第31回東北アルコール関連問題学会の開催にあたり、実行委員会を代表して、ご挨拶させていただきます。

 

 この学会は、30年前から東北6県でアルコール問題に関わる医療関係者が中心になって、東北アルコール(関連)問題研究会として、東北6県の持ち回りで毎年開催されてきましたが、昨年の仙台大会からは正式な地方学会に変更(格上げ?)されたものです。

 

依存症の方々が、それぞれの自助グループの仲間達と励まし合いながら成長するように、それに関わる私たちも、各地で孤軍奮闘する中での悩みなどを話し合い、エネルギーをもらって帰ることができる、実利ある学会になっていると思います。別名を「東北の紅葉を見る会」といって、紅葉の季節に観光地などで開催され、懇親会や夜間集会などでも本音を出し合える場となっています。

 

 今大会のメインテーマを「地域の絆で命を守る」としました。アルコール関連問題に関わる全ての関係者が地域で連携することによって、命を守っていくことをイメージしています。とくに開催県である青森はアルコール関連問題対策をきちんとすることによって、長期に維持している不名誉な最短命県を返上するという大きな課題があります。

 

 国の「アルコール健康障害対策基本法」が施行され、2015年度に鳥取県が推進計画を策定したのを皮切りに、昨年度までに42都道府県が計画を策定し、これからはその計画をどのように具体化していくのかが問われています。東北6県から計画策定に関わった方を中心に「東北のアルコール医療をどうする?」として、シンポジウムを行います。

 

 依存症に対する治療の考え方も、近年は大きく変化してきています。「否認の強い患者には底突きをさせて直面化を迫り、断酒に導く」というような、従来は当然視されてきた考え方の変更が求められています。1日目の特別講演には「やめさせようとしない依存症治療~ハームリダクション臨床の提案」として成瀬暢哉先生にお願いしました。

 

 第2日目には地域の実践活動報告として、依存症の方を地域で支え、社会復帰を支援しているお二人、島田様と笹崎様から報告していただきます。

 

 今大会が活発な議論を行って、実り多きものになることを期待しています。